認知症の高齢者と転倒予防
2023.07.09
高齢者の方が転倒すると骨折の危険があり、骨折すると長期に身体を動かさなくなることによって寝たきりの危険度も高まります。
そのため転倒予防として運動療法を行うことがありますが認知障害のある高齢者の方に対しては、
他の高齢者の方に比べ、転倒リスクを下げることにつながっているか疑問に感じることもあります。
今回は認知障害のある高齢者に対し、運動を行うことで転倒リスクを下げることができるか調査し、過去の論文をまとめた結果をご紹介します!
この研究は、過去の論文をまとめて、統合した結果を推定する、メタアナリシスという方法を行っています。
対象となる論文は以下の条件を満たしたものとしています
・対象は、認知障害のある高齢者
・第3者が入って運動療法が行われているもの
・ランダム化比較試験
上記の条件を満たした論文7件、781名のデータから以下のアウトカムを抽出しました
転倒リスク
結果、運動療法を行った群は、有意に転倒リスクが下がったと報告されています。
上記から認知障害のある高齢者の方でも、転倒予防として運動療法を行うことは転倒リスクを下げる効果が期待出来ると言えるでしょう!
〜本日のエクササイズ〜
自宅でできるバランスエクササイズの一つ
「タンデム歩行(つぎあし歩行)」
STEP1.片方の足のつま先にもう片方の踵をつけます。
STEP2.次に後ろの足を前の足の前に出して、STEP1と同じようにつま先を踵をつけます。
STEP3.これを繰り返して歩きます。(綱渡りをするような感じです)
転倒しそうなときは壁につかまりながら、行って下さい。