肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)とは
2022.05.22
今回は《肩関節周囲炎》のお話です!
肩関節周囲炎とは肩関節を構成する骨、軟骨、靭帯、腱などが
老化により炎症が起きることによって引き起こされる疾患です。
一般的には四十肩、五十肩と呼ばれるものです。
特に40〜70代のデスクワーカーに発症することが多く
リスクファクターとして糖尿病や甲状腺疾患、高脂血症等が挙げられます。
早期の関節可動域獲得も大切ですが疼痛のコントロールがとても重要です!
今回は、肩関節周囲炎に対する代表的な運動の一つ
『振り子運動』
をご紹介します!
1 . 肩関節周囲炎に対する運動療法
肩関節周囲炎に対する運動療法は複数の介入方法の組み合わせですが
主にストレッチと振り子運動の組み合わせが臨床的に行われていることが多いと感じます。
これらは疼痛によって生じた肩関節周囲筋群の過緊張に対してリラクゼーションを図り
拘縮した関節組織の伸張性を改善することを目的としており、肩関節周囲炎に対する
最も基本なアプローチです。
ここで一つ重要なのは疼痛に対する対応です。
肩関節周囲炎の場合、疼痛の発生後に関節可動域制限が生じることが予測できるため、
特に早期リハビリテーションがもてはやされた時期には多少痛みがあっても
早期から積極的に患側肩の運動やストレッチを励行する風潮がありました。
しかし、疼痛が生じるまで行う運動療法よりも疼痛のない範囲での運動療法の方が
肩関節機能の改善をもたらすという考え方が主流になりつつあります。
これは関節内癒着が生じないことが明らかになってきた肩関節周囲炎の拘縮予防と
癒着が生じやすい外傷後の拘縮予防とは別に考える必要があるあからです。
肩関節周囲炎に対して早期に運動療法を取り入れる際は疼痛に留意しながら
実施するようにしましょう!
本日は肩関節周囲炎に対する運動療法の一つ
「振り子運動」
をご紹介します!
①まず背もたれのある椅子の横に立ちます。
肩関節周囲炎ではない手で椅子の背もたれに手をつき、
身体を前傾させます。(肩の力は脱力させます)
②上体を揺らす反動で腕を前後・左右に振り子のように動かします。
時計回り・反時計回りにも動かします。
それぞれの方向に10回程度揺らします。
肩の力は抜いて、肩の力で動かさないように注意しましょう。
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