交通事故による頸椎捻挫(むち打ち)
2022.06.19
頸椎捻挫は交通事故が原因となり突如かつ急速な力(加速減速力)が頚椎に加わり、頚椎周囲の組織が
損傷されることが症状の出現に関係していると言われています。
発症から数週間経過すると疼痛が消失する患者もいますが患者の半数は十分に回復せず
30%は中等度から重度の障害を持ち続けていると言われています。
頚椎捻挫後の症状は主として頚部痛がありますがその他に頚部のこわばり、頭痛、眩暈、視覚障害、聴覚障害(耳鳴り)、知覚障害
不安・うつ状態などがあります。
頚椎捻挫に対する治療としては頚椎カラーの処方、非ステロイド抗炎症剤が一般的です。
頚椎捻挫後の患者に対する保存療法の効果を検証した研究から、疼痛のない範囲で
通常の活動を続けることを指導、頚椎自動運動、マッサージ・セラバンドを使用した抵抗運動や
モビライゼーション、認知行動療法などの有効性が報告されています。
治療開始時の注意点として、上位頸椎に不安定性が認められた場合は
基本的に徒手療法は禁忌となります。
ただ、頚椎の深部筋に対するスタビライゼーションは不安定性を保護するためにも必要です。
また、下位頚椎の不安定性により椎間孔が狭窄し神経根が圧迫されて疼痛やしびれなどの症状が
出現している場合は、頚椎の牽引や神経モビライゼーションが治療方法の一つとして挙げられます
そこで今回は神経モビライゼーションの一つ
「正中神経モビライゼーション」
をご紹介します!
「正中神経モビライゼーション」のやり方
ステップ①
椅子に座って、片方の手のひらを上にして腕を横に伸ばします。
ステップ②
手首をそらせながら首を反対側に倒します。腕の前面が伸びるのを感じます。
ステップ➂
そらしていた腕の肘を90度に曲げて、手首も戻します。
首も元に戻します。
ステップ①~➂を繰り返します。