《非特異性腰痛と目標設定》について
2023.07.02
腰痛の改善には、患者さんの継続した運動療法も必要となります。
患者さんに運動療法を提供する上で目標設定を行いますが、この目標設定を行うことでどのような効果があるのでしょうか?
今回は非特異的腰痛患者を対象に目標設定を行った群、セラピスト主導で介入を行った群、セラピスト以外が主導で介入を行った群の3群を比較し、
リハビリへの遵守度や腰痛の状態が改善するか調査をした報告をご紹介します!
対象は、非特異的腰痛患者48 名(平均年齢32.9±7.9歳)
対象を以下の3群に分けられます。
・目標設定を行った群(16名)
・セラピスト主導の治療を行った群(16名)
・セラピスト以外が主導で治療を行った群(16名)
結果、腰痛の改善に有意差はみられなかったものの、リハビリへの遵守度は「セラピスト以外が主導で治療を行った群」に比べ、
「目標設定を行った群」が有意に高くなりました。
上記から患者さんと目標設定を行うことは運動療法を継続する上で必要な要素の1つと言えそうです。
※非特異性腰痛とは:神経症状(神経痛、しびれ、感覚異常、麻痺など)の症状や、馬尾症状(尿閉や尿・便失禁、性機能障害、お尻周りのしびれや火照り)などの
症状のない腰痛のことです。
腰痛は、生涯で成人の約80%の人が経験するといわれています。. そのうちの約85%の腰痛が非特異的腰痛症といわれています。
〜本日のエクササイズ〜
体幹の筋力強化を目的としたエクササイズの一つ
「リブケージアームス」
STEP1.床に仰向けに寝て、両膝を立て、足と膝は骨盤幅に開きます。
腰と床の隙間は手の平一枚分をキープ。
両手は身体のわきに置きます
STEP2.腰を反らさない程度まで息を吸いながら腕をまっすぐに伸ばして両手を上げていきます。
STEP3.息を吐きながら両手をゆっくり元に戻します。
5~10回程度行います。