足の裏の痛み:足底筋膜炎とは
2023.06.11
足底腱膜炎は、踵に痛みを伴う病態として最も頻度の多い症例です。
足底腱膜炎は繰り返しの負荷がかかることにより、足底腱膜と踵の骨との付着部に微小外傷や変性が起きることで痛みが生じる、腱・靭帯付着部症の一つです。
発症のメカニズムとして、足底筋膜が歩行やランニングなどにより常に伸び縮みを強いられており過度な伸張刺激によって疲労性に微小な組織損傷が起こることと
足底腱膜の踵骨付着部は直接荷重にさらされる部位であることからその荷重によって付着部が踏み潰されることにより組織損傷が起こる
という2つの原因が考えられています。
また、足底腱膜へのストレスが増大する要因として下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)の疲労による柔軟性低下もそのひとつとして考えられています。
さらに荷重部の負荷に関しては靴の影響も大きく関係します。
歩行やランニングでは下腿三頭筋の他に大殿筋や中殿筋(お尻の筋肉)、ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)で地面を押して推進力を得ます。
大殿筋や中殿筋、ハムストリングスが上手く機能しなくなると膝から下のふくらはぎや足部に頼ってしまうことで足底腱膜にストレスがかかっていると考えられます。
原因の評価法としては片脚立ちや片脚スクワットを実施し、患側で片脚立ちや片脚スクワットを行ったときに腹筋の収縮がうまくできていなかったり
大殿筋や中殿筋の収縮が十分でない場合は体幹を保てずに傾斜や回旋が生じることや骨盤が下がったり、膝が内側に入るといった現象がみられます。
これも足底腱膜炎を起こすことにつながる一つの要因です。
治す為には体幹の安定性や股関節周囲筋群の筋力強化がとても重要です!
そこで今回は足底腱膜炎の評価とアプローチに有用な
「片足スクワット」
をご紹介します!
片足スクワットのやり方
1.片足立ちをして、立っている方の足の膝と股関節を90度まで曲げていきます。
浮かせている足は地面に着かないようにします。
2.曲げている膝と股関節を伸ばして元に位置に戻ります。
これを繰り返します。
※曲げている方の膝は内側に入らないように気をつけて、まっすぐに曲げます。
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