腰痛の大部分を占める「非特異性腰痛」とは
2022.10.10
腰痛は日本人の国民病ともされる症状の一つです。
体の柔軟性や体幹の筋力も大切ですが
腰の負担を軽減させるため
『日常生活における協調的な体の使い方』
が非常に重要です!
腰痛を有する患者は非常に多く、定期的に行われる厚生労働省の国民生活基礎調査によれば
有訴者率、受診率共に腰痛は例年上位を占めています。
欧米などの先進諸国でも腰痛は医療施設受診をもたらす最も多い症状の一つであるとされています。
今回のテーマである「非特異性腰痛」は医師の診察及び画像検査で厳密な腰痛の原因が
特定できないものを指します。
腰痛の約85%はこの「非特異性腰痛」に分類されており
臨床の現場でも経験することの多い疾患です。
腰痛と職業に関する日本国内の疫学調査では
運輸71〜74%、清掃69%、看護46〜65%、介護63%などと報告されており
身体的負荷の大きい重労働が腰痛発症の危険因子と言われています。
また腰痛と生活習慣の関連を調べた先行研究で以下の報告がされています。
1.体重に関しては、標準(BMI:18.5〜25.0)より
低体重あるいは肥満のいずれでも腰痛発症のリスクと弱い関連が認められ
健康的な体重の管理が腰痛予防には好ましい。
2.喫煙と飲酒は、腰痛発症のリスクや有病率と関連している
3.日常的な運動実施している人に比べ、普段運動していない人に
腰痛発症リスクは増大する。
腰痛予防の運動習慣に関しては週3回以上の運動を
生活の中に取り入れることが推奨されています。
運動内容として有酸素運動や下肢、体幹のストレッチに加え
腰部の負担を分散するため四肢〜体幹の協調的な筋活動を
促すことも重要です。
そこで今回は四肢〜体幹の協調性エクササイズの一つ
『バードドッククランチ』
をご紹介します!
STEP1. 四つん這いの姿勢を取ります。
STEP2. 左右、逆の手足を対角線上に伸ばします。
STEP3. 伸ばした手足の肘と膝をくっつけます。
STEP4. 再度、左右、逆の手足を対角線上に伸ばします。これを左右10回づつ行います。
10回出来ないときはできる範囲でやってみて下さい。