腰痛と画像診断
2022.10.30
腰痛がある場合には脊椎の変形や椎間板の変性といった椎間板の問題が存在する場合もあれば、
画像所見で問題がない場合もあります。
実際の現場では脊椎の変形や椎間板変性のように画像所見で問題が存在しても腰痛が出現しない方も多く存在します。
残念ながら画像診断できるのは、全体のわずか15%です。
そのうちの10%を椎間板ヘルニアと腰部脊椎管狭窄症が占めています。
残りの85%%の腰痛は画像診断できずに、原因が特定されにくいのです。
臨床現場において脊柱の画像診断では変性変化が多く見られますが、変性変化は腰痛のある方だけでなく腰痛のない方にも多く見られます。
先行研究では無症状例における椎間板変性の有病率は、20歳代で37%でありましたが、80歳代では96%に増加しました。
この結果から脊椎変性の画像所見は、無症状例に高い割合で見られ、年齢とともに増加することが明らかとなっています。
多くの画像所見に基づく変性は、正常な老化の一部である可能性が高く、疼痛とは無関係であると考えられます。
したがって、これらの画像所見は臨床症状と照らし合わせて解釈をする必要があります。
上記より画像所見と腰痛の関連性が低いことが示唆されることから、腰痛症例の骨や椎間板が変性している=疼痛が改善しないということにはならないという認識を持つ必要がありそうです。
今回は高齢者における腰痛に対する運動療法の一例をご紹介します!
STEP1.両手を腰に当てます
STEP2.腰を反らします
STEP3.腰を丸めます
この動作を20回ぐらい行って下さい