急増中している?9月病に要注意
2022.09.25
新入社員や新入生などが環境の変化についていけなくなる「5月病」は、すでに一般的な言葉です。さらに最近では、「9月病」という言葉を聞く機会も増えています。
9月病はもともと、夏休みが長いヨーロッパなどで、休みが終わってもなかなか仕事モードに戻れない人が陥る状態を指していました。
日本では、春からのストレスがたまった上に、蒸し暑い夏に体力を消耗して心身に不調が出ることを、9月病と呼んでいます。
また、まとまった時間がある夏休みに、今の環境や将来の姿を考えて不安になることも、9月病の1つのタイプでしょう。
9月病には生活面での原因と、気候面での原因があります。生活面では、夏バテからくる不規則な睡眠や食生活の乱れが元凶で、
それにここ2年はコロナ禍で帰省もままならない不自由さがストレスを高めています。
気候面では、9月が台風やゲリラ豪雨など気象の変動が大きい時期であるのに、そうした季節の変わり目に体がついていかないと不調に陥ります。
9月病の症状としては、5月病と同じく抑うつや無気力、疲労感、不安感、焦りなどがあります。睡眠に関しては、うつ状態からくる不眠や過眠が現れます。
秋の初めに寝つきが悪くなったり、朝早くから目覚めてしまったりするのは、9月病の前触れかもしれません。
早めに対処して、うつ病や適応障害といった本当の病気になる前に、なんとかしたいものです。
眠る前にはリラックスを
9月病での不眠の原因は、主にストレスです。その日にたまったストレスは、眠る前に解消するのが原則。
布団に入る前の1時間は、心から楽しめる趣味や軽めの読書、静かな音楽の鑑賞などをしましょう。
また、38~40度のぬるめのお風呂に20~30分入ると、心身ともにリラックスして寝つきが良くなります。
寝床についてもまだストレスを感じるようなら、世界保健機関(WHO)が勧めるリラックスするための呼吸法をしましょう。
まず、3秒間カウントしながらゆっくり鼻から息を吸い、おなかを膨らませます。次に、3秒間カウントしながらゆっくり鼻から息を吐きます。
息を吐き終わったら、そこで3秒間、呼吸を止めましょう。
この呼吸を5分間、繰り返して、最後に息を吐きながら「リラックス」と自分に言い聞かせてください。
休日は寝過ぎない・夜更かししない
本当は毎日、睡眠不足にならないように睡眠時間を確保できればよいのですが、難しいのが現実です。
そのため、1週間単位で睡眠時間を調整する必要があります。
平日には仕事や勉強があるので、睡眠時間は短くなりがちです。かわりに休日は長めに眠って、睡眠不足を解消しましょう。
とはいえ、休日に眠りすぎると逆効果です。平日の睡眠不足をとり戻そうとして、いつまでも布団の中にいても、質の悪い睡眠が続くだけで疲労が回復しません。
睡眠と覚醒は振り子のようなものなので、ダラダラ眠っていては目覚めてからも頭がスキッとせず、充実した休日を過ごせないのです。
休日でも、平日の起床時刻+2時間以内に寝床を出ましょう。
いったん起きて活動しても眠気が強ければ、仮眠や昼寝をとり、夜は平日よりも少し早めに眠ると、次の1週間をがんばれます。
睡眠のリズムは早い時間へはずらしにくいので、休日に夜更かしや朝寝坊をしていると、月曜日の朝がとてもつらくなってしまいます。
睡眠の状態に注意しながら9月病にならないように気をつけましょう!