ハイヒール靴と変形性膝関節症
2022.11.13
ハイヒール靴の長期着用により、外反母趾を引き起こす可能性があることは広く知られていると思います。
さらにハイヒール靴は足部、足趾のアライメントに影響を与えることから膝関節にも何かしらの悪影響があることが考えられます。
そこで今回は『ハイヒール靴と変形性膝関節症』の関連性についてお話します。
成人女性203名を対象に靴のヒールの高さを変えて(裸足を含む)歩行時の立脚初期における関節運動学・運動力学を調べた研究をご紹介させていただきます。
研究の結果、ヒールが高い靴の方が低い靴に比べ膝関節の屈曲及び内反モーメントが増大する傾向がみられました。
膝関節の屈曲・内反モーメントの増加と変形性膝関節症発症リスクとの関連性があると言われているのでハイヒール靴を頻繁に長時間履いている女性は
変形性膝関節症を発症しやすい可能性があります。
よってハイヒールを履くと膝が痛いのであれば、運動靴のような踵の高さのない、クッション性のある靴を履くのが一番です。
とはいっても、やはりハイヒールは履きたいでしょうし、ビジネスシーンではある程度のヒールの高さのある靴を求められることもあります。
そこでおすすめなのは、まずは、ヒールが高すぎない靴を選ぶことです。
ヒールが高くなるにつれて、膝の関節の、内側への負担が増大し、そして太ももやすねの筋肉は外側へ負担が増大した状態が続きます。
また、ヒールが高いと十分にかかとに力をかけることができませんので、前のめり姿勢になってしまい、結果、膝に負荷がかかります。
ですから、ヒールが高すぎないでかかとをサポートできるハイヒールを選ぶのが大切です。
更に足の筋力強化などの予防的な治療はハイヒール靴着用時の膝関節に対する負担軽減や衝撃吸収性を改善する効果が期待できます。
今回は変形性膝関節の予防効果が期待出来る運動療法のスプリットスクワットをご紹介します!!
スプリットスクワット
STEP1.片足を大きく前方に出します
STEP2.
膝を曲げて腰を落とします。前方の膝に体重を乗せます
5秒かけてゆっくり曲げていきます。
STEP3.
5秒かけてゆっくり元の位置に戻ります。
まずは10回を目標に頑張りましょう。
注意点
膝を曲げた時に膝頭がつま先より前に出ないようにします。
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