《腰痛と仕事》 について
2023.07.30
腰痛の一般人口における発生頻度は、現在の有病率が15~30%、過去1カ月間における有病率が19~43%、既往率が60~80%と非常に高くなっています。
特に欧米では、腰痛による就業障害や解雇が社会問題化しており、経済的損失も少なくないとされています。
仕事に支障をきたすような、腰痛の危険因子とは一体どのようなものが考えられるのでしょうか?
先行研究では、新規腰痛発生において最も強い危険因子であったのは腰痛既往であったと報告されています。
この腰痛既往を調整した検討において、「仕事に支障をきたす非特異的腰痛の新規発生」には、
「中腰・前かがみ姿勢」、「腰の捻り動作」、「狭く窮屈な環境」など種々 の人間工学的・作業環境要因に加え、
満足度の低さを含む複数の心理・社会的要因(ストレス要因)など多くの作業関連性要因が関連している可能性が示されました。
結果、仕事に支障をきたすほど症状の程度の重い腰痛を予防するには、人間工学的側面へのアプローチや作業環境の改善のみならず、
勤労者のストレスなど心理・社会的側面も十分に考慮してアプローチする必要性があることが示唆されています。
〜本日のエクササイズ〜
腰痛予防エクササイズの一つ
「バランスボール(バウンディング)」
STEP1.
バランスボールの上に背筋を正して、座ります。
STEP2.
そのまま、お尻をバランスボールに沈めます。
このとき、背中が丸まらないように気をつけます。
STEP3.
力を抜いて、上に跳ねます。
10回から20回程度行います。