筋肉トレーニングの休息時間
2024.07.13
皆さんは普段から筋肉トレーニングをしていますか?
筋肉トレーニングすることは肩こりや腰痛に効果あるだけではなくストレス解消にも有効と言われています。
本日は筋肉トレーニングのセット間の休息時間についてのお話です。
筋力トレーニングにおいて、セット間の休息時間がどのようにトレーニングの効果に影響を与えるのかについては、これまであまり注目されてきませんでした。
しかし、セット間の休息時間も、トレーニング効果において重要な要素の一つです。
今回紹介する研究は、低強度の筋力トレーニングにおけるセット間の休息時間が筋力トレーニングの効果に与える影響について調査したものです。
研究概要
目的
この研究の目的は、低強度の筋力トレーニングにおけるセット間の休息時間の長さの違いが、
筋力トレーニングの急性効果にどのような影響を与えるかを明らかにすることです。
対象
対象は42名の若年者で、これを以下の3つのグループに分けました。
- 20秒の休息
- 60秒の休息
- 180秒の休息
方法
各グループは、1RMの30%の負荷で膝伸展筋力トレーニングを以下の条件で実施しました。
*1RMとは正しいフォームで1回だけ挙げることができる最大重量のこと
- 10回のリピート
- 12セット
評価
外側広筋の筋厚の変化を評価するため、超音波診断装置を用いて3セットごとに筋厚を測定しました。
結果
休息時間の影響
- 20秒と60秒の休息グループ:
- 3セット後に筋厚が有意に増加しました。
- 早期から筋厚の増加が確認され、トレーニング効果がすぐに現れました。
- 180秒の休息グループ:
- 筋厚の有意な増加は12セット後に初めて観察されました。
- 筋厚の増加が遅れて現れました。
解釈と実践への応用
筋厚の増加
筋厚の増加は、筋肥大の指標とされます。この増加が早期に観察されるかどうかは、セット間の休息時間に大きく依存しています。
短い休息時間(20秒または60秒)は、トレーニング後すぐに筋厚の増加をもたらし、筋肥大を促進します。
代謝的ストレスの役割
短い休息時間による筋厚の増加は、代謝的ストレスの蓄積に関連している可能性があります。
代謝物(乳酸など)がトレーニング中に蓄積することで、筋内の浸透圧が変化し、一時的な水分の貯留を引き起こします。
これが筋肥大の一因となるため、代謝的ストレスを増加させることが重要です。
実践的なアドバイス
トレーニング目的別の休息時間設定
- 筋肥大を目指す場合:
- 短い休息時間(20~60秒)を採用し、筋厚の早期増加を目指します。
- 代謝的ストレスを高めることで、効率的に筋肥大を促進します。
- 筋持久力を高める場合:
- 短い休息時間を維持し、連続的な負荷をかけて筋持久力の向上を図ります。
- 短い休息時間は持久力向上にも寄与します。
トレーニングの継続と変化
トレーニング効果を最大化するために、休息時間を一定に保つだけでなく、定期的にトレーニングプログラムを変更して筋肉に新しい刺激を与えることが重要です。
例えば、数週間ごとに休息時間を変えたり、異なる強度のトレーニングを組み合わせることで、筋肉の適応を促進します。
まとめ
この研究結果から、低強度の筋力トレーニングにおけるセット間の休息時間が、トレーニングの効果に大きな影響を与えることが明らかになりました。
特に、短い休息時間は筋肥大を促進するために有効です。
トレーニングの目的に応じて、適切な休息時間を設定することで、効率的な筋力トレーニングが可能となります。
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