筋肉の柔軟性を高める方法:ストレッチ vs. スライダー vs. プラセボ | ふれあい整骨院

筋肉の柔軟性を高める方法:ストレッチ vs. スライダー vs. プラセボ

2024.06.16

筋肉の柔軟性を高める方法:ストレッチ vs. スライダー vs. プラセボ

筋肉の柔軟性を高めるための方法として、一般的にストレッチがよく知られていますが、

近年ではモビライゼーション(mobilization)の一つであるスライダーという技法も注目されています。

スライダーは神経の滑走を促進する方法で、筋肉の柔軟性の改善にも効果があるかどうかを調べた研究がありましたので、その結果をわかりやすく紹介します。

研究の目的と対象

この研究は、**ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)**の柔軟性が低下している患者に対して、

以下の3つの方法が柔軟性を改善するかどうかを比較することを目的としています。

  • スライダーを実施したグループ
  • ストレッチを実施したグループ
  • プラセボ(偽治療)を実施したグループ

対象者は、ハムストリングスが短縮していると診断された120名の患者です。これは、**SLRテスト(Straight-Leg Raiseテスト)**という検査で、

股関節が80度以下しか曲がらない状態の人々です。

各グループの実施内容

1. スライダー実施グループ

  • 方法: 頸椎(首の骨)と胸椎(胸の骨)を曲げた状態を保ちながら、股関節と膝を交互に曲げ伸ばしし、足首も上げたり下げたりします。
  • 時間: 180秒間(約3分)

2. ストレッチ実施グループ

  • 方法: ハムストリングスを静かに伸ばす静的ストレッチを20秒ずつ、6回繰り返します。
  • 時間: 180秒間(約3分)

3. プラセボ実施グループ

  • 方法: 足首に対して180秒間、特に効果のない偽の治療を行います。
  • 時間: 180秒間(約3分)

結果の評価方法

  • ハムストリングスの柔軟性を、SLRテストで股関節がどれだけ曲がるかの角度で評価します。
  • 測定タイミング: 介入の前と後に測定しました。

結果

  • スライダー実施グループ: 股関節の屈曲角度が有意に大きくなりました(柔軟性が改善されました)。
  • ストレッチ実施グループ: 柔軟性は改善されましたが、スライダー実施グループほどの効果は見られませんでした。
  • プラセボ実施グループ: 大きな変化は見られませんでした。

考察と結論

この研究の結果から、スライダーを実施することが、ハムストリングスの柔軟性を高める上で有効であることがわかりました。従来のストレッチも効果的ではありますが、スライダーの方がより効果的に筋肉の柔軟性を改善する可能性が示されました。

まとめ

ハムストリングスの柔軟性を改善したい場合、従来のストレッチに加えて、スライダーという方法を試してみることが有効であることが示されています。

これにより、筋肉の柔軟性をより効果的に高めることができるかもしれません。

秦野市ふれあい整骨院ではこのスライダーの技術の「神経リリース」を使った姿勢矯正プログラムがありますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。

 

〜本日のエクササイズ〜

神経モビライゼーションの一つ

「坐骨神経モビライゼーション(スライダー)」

STEP1

椅子に座って両手を後ろで組みます。

STEP2

顔を上を向いて片足の膝を伸ばし、同側の足首を反らします。

足の裏が伸びている感じがあればOKです。

STEP3

顔を下に向けて足を降ろします。

左右の足で繰り返します。

 

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